亜鉛メッキ面への塗装について
亜鉛メッキは汎用化していまして、街中でよく見かけます。
ガードレールやパイプ(単管パイプ等)、屋根、手摺や鉄塔など、観察してみると広範囲に使用されています。
半面亜鉛メッキ面への塗装は難しく、塗装後数年以内に付着不良を起こし、塗膜が剥がれている事例を多く見かけます。
(亜鉛メッキの種類)
電気亜鉛メッキ(トタン)、溶融亜鉛メッキ(どぶ漬け)亜鉛溶射(メタリコン)があります。
通常の塗料を亜鉛メッキ面に塗装しても(いわゆるトタンペイントなどの多くは)、ほどなく剥離してしまいます。とても見苦しくなりますね。
(なぜ亜鉛メッキ面に通常の塗料は剥げてしまうのか?)
①亜鉛メッキ面は、鉄よりも柔らかく平滑であり塗料が付着しにくい。
②亜鉛メッキ面には異物(処理油・塩化アンモニウムなど)が表面に露出している場合が多く、塗料が付着しません。
③亜鉛メッキ面は、活性で種々の水溶液、イオンと反応し溶けやすいので不安定である。
④アルカリ性の塩類を生じ、吸湿性の白錆(粉)が生じます。白錆の上には、塗料は付着しません。
(亜鉛メッキ面への付着良好な塗料の条件)
①固形分が高い塗料(内部歪が小さいこと)。溶剤分の多い塗料は塗膜の歪が大きくなります。
②耐水性と耐アルカリ性に優れた塗料(各種の腐食条件に耐えられる)
③トタン屋根やタンクの上部のような薄板の亜鉛メッキ面は、屋外の場合は、夏場には昼間は膨張し、夜間は収縮します。その収縮に耐えられる塗膜が柔らかい塗料でなければ剥離します。
(縁メッキ面への付着に優れた塗料と塗装方法)
亜鉛メッキ面(上記3種類の亜鉛メッキ面)に優れた塗料は、
カーボマスチック15です。
(カーボマスチック15の各種採用事例を参考ください。)
亜鉛メッキ面も素地調整作業(ケレン)はとても大事です。上記の亜鉛メッキ面表面の異物(処理油、塩化アンモニウムなどや、白錆などは除去してください。
可能な限りディスクサンダーなどで塗装面全体をこすってください。亜鉛メッキ面の表面荒しをしてください。カーbポマスチック15との付着性が良くなります。
また新しい亜鉛メッキ面の場合は、メッキの光沢がなくなるまで屋外に放置(4週間以上)してから塗装すると、より付着性が高まります。