Q 5年で亜鉛メッキ面の塗装が剥げてしまいました
完成して5年になるビル屋上の手摺と柱の部位が、ぺろぺろと言う状態で塗装した膜が剥げて来ました。見苦しいので再塗装を計画しています。
今度は失敗したくありません。アルミの柱や枠組みにすれば良かったと反省しています。
再塗装のやり方や亜鉛メッキに塗装でき、長時間経過も剥げない塗料はありますか?
A 最近は塗料の性能も各メーカー向上しています。5年程度で剥げる、捲れるという塗料はないと思います。この現場を観察する限り、素地の亜鉛メッキ面と塗装した塗料が付着していません。「層間剥離」(そうかんはくり)といいまして、素地と塗装面との剥離現象をおこしています。
対処法としては塗装している現在の塗膜を電動工具などを使用し、全て剥ぎ取ります。次に、亜鉛メッキの表面も「目荒らし」(傷をつける)をします。亜鉛メッキ面は表面が緻密であり、塗膜が付着する「足がかり」が少ないからです。凹凸をつけることで塗料の付着性を高めます。
亜鉛メッキに付着の良い塗料はほとんどありません。亜鉛メッキ面は表面が緻密で塗料が付着しにくいのです。最初こそどんな塗料も塗膜は柔らかく、素地の亜鉛メッキ面に追随しています。しかし、時間経過とともに塗膜の中の溶剤分や可塑剤(塗膜を柔らかくするための添加剤が抜けていきます。そうなりますと塗膜が硬くなり、素地の亜鉛メッキに追随できなくなり、層間剥離を引き起こし、塗膜は剥げてしまいます。
「亜鉛メッキに塗装でき、長時間経過も剥げない塗料」は、「カーボマスチック15Jと言う塗料です。この塗料は亜鉛メッキ面への付着に優れ、しかも長時間経過しても塗膜が柔らかいので素地の亜鉛メッキ面に追随し、見苦しく剥げたりめくれたりしません。
亜鉛メッキ面にカーボマスチック15Jを塗装すれば、20数年間は見苦しく他社メーカー品のように剥げたり、捲れたりはしません、その実例です。
古い浮いた塗膜を完全に剥離し、亜鉛メッキ面をパワーツールなどで目荒らしして、カーボマスチック15Jを2回塗装してください。期待耐用年数は20年です。