以前「防錆屋の想い」で、古代ローマ帝国の公共財の維持管理の在り方について書きました。随分前の事でした。
施設の維持管理は「ローマに学ぼう」に書きました。作家塩野七生氏の「ローマ人の物語」の著作の中に、1冊「すべての道はローマに通ず」という別冊があります。古代ローマの公共建築物の建設と維持管理について書かれています。https://www.nc-21.co.jp/products/carbomastic/
首都ローマだけでなく、属州といわれた外征で征服した地域におきましても、首都ローマと同じような神殿と、劇場、競技場、浴場、水道、橋、道路の整備を徹底して行い、500年間も維持したとか。
当時は鉄構造物というものはなく、重機械や建設機械などない時代。多くの公共財は石で建築されていますが、それにしても500年維持したことは凄い。ローマ帝国時代は属州の僻地であった場所にも多くの公共財がつくられ都市を形成しましたが、ローマ帝国滅亡後も欧州の都市の基本となり、道路網も後に拡幅されたりして現在でも活用されているらしいです。
公共財を500年維持したと言うのは凄い。フランス。パリのエッフェル塔は今年で126年目とか。19回の塗り替えをしています。東京タワーは57年目。10回の塗り替え工事をしています。錆が発生しやすい鉄構造物の維持管理は大変ですね。6年から7年位に1度は全塗装していますから。
奈良にある法隆寺(607年建造)は世界最古の木造建築物。2015年で1408年目になります。こちらも凄い。
何を申し上げたいかと言いますと、わたしは30年来、長期防錆塗料としてカーボマスチック15JとラストボンドSGの素晴らしさと高性能を唱えて来ました。情熱をもって社会に広めて来ました。しかしこの15年ぐらいは壁にぶつかっています。
ある大企業では、子会社や関連会社が、類似の塗料を販売したり、系列の施工会社に工事をさせています。本社から人減らしをして子会社に移行させ、経営をスリム化する。その事情はわかりますが、工事や資材調達が関連会社でまわっているので、「よいものを取り入れる」余地がないのではないかと心配しますね。
大企業ともなれば1私企業ではなくその存在は「公共性」があります。まして多くの施設を各地に所有しておればその施設の維持管理も公共性がなければいけません。
「カーボマスチック15J」や「ラストボンドSG」は高性能な防錆塗料ですが、日本国内で思ったように伝播しないのは、こうした大企業の特有の事情でつくられた「社会的バリケード」が障害になっているのです。
「いいものであれば精査し、公平に使用する」ということ大企業には必要であると私は強く思います。
そして公明正大に、競争して正当に長期防錆塗料の伝播者として評価を受けたいです。それだけの経験も積んでいますし、それを社会に役立てたいのです。