亜鉛メッキ(トタン面)に、油性ペイントを塗装し、長時間経過いたしますと、亜鉛面と塗膜が見事に剥離します。「花が咲く」と言われる現象です。
なぜかと申しますと、亜鉛の面は組織が緻密であり、塗膜が形成される場合の「足がかり」が少ないわけです。したがって油性塗料を亜鉛メッキ面に塗装する場合は、わざわざ表面を化学的に傷つけます。
ウォッシュプライマー(エッチングプライマー)を亜鉛面に塗布し、その上から油性塗料を塗装するのが正式な塗装です。
しかしこの写真の民家はそうした正式な工程を踏まずに塗装されています。
時間の経過と共に、当初柔らかかった油性の塗膜が硬くなり、亜鉛面での「足がかり」もないため、剥離したと思われます。再塗装とすれば遅い状態ですね。
鉄塔での「層間剥離」(そうかんはくり)。こうなると見苦しい。カーボマスチック15Jはこうした現象はおこりません。
これを再塗装するとすれば、「素地調整+ラストボンド+カーボマスチック15J+カーボタン234HS」の工程です。
カーボマスチック15Jはその後どうなるのだろう
油性塗料は、硬くなるため、素地(とくに亜鉛メッキ面)から剥離すると説明いたしました。それでは亜鉛メッキ面に前述のウォッシュプライマーを塗装せず直接塗装されたカーボマスチック15Jはどうなるのでしょうか?
それは、表面が「チョーキング」(チョークの粉のようになります)し、だんだんと塗膜が消滅してゆきます。
この現場は昭和57年ごろ、カーボマスチック15Jで刷毛塗り1回塗りで塗装されました。当初から薄く塗られ、膜も薄かったようです。
22年を経過しましたが、油性塗料のような「剥離」現象は見られません。そのあたりは「見苦しい」状態にはなりません。
再塗装するとすれば、マジックロンなどで、丁寧に目荒し作業を行い、カーボマスチック15Jを塗装すればOKです。
長期間経過しましても、剥離はありません。
それが「カーボマスチック15J」の最大の特色です
カーボマスチック